奨学金の返済中に個人再生することは可能？注意点はある？

奨学金で大学などに進学しても、その返済ができずにお困りではありませんか？

卒業後に思うようなところに就職できず、収入が少ないと返済が滞るのも仕方ありません。

返済に窮している場合、債務整理の一つ「個人再生」で問題を解決する方法があります。

本稿では奨学金返済中の個人再生について解説していきます。

奨学金も個人再生の債務圧縮対象になるので、検討してみる価値はあります。

奨学金も個人再生の対象

個人再生で奨学金の返済額減額が可能です。

また個人再生する際には、奨学金だけ除外もできません。

奨学金は借金の一種

返済義務のある奨学金は、借入と一緒で借金です。

個人再生手続の中には、婚姻費用や養育費など非減免債権がありますが奨学金は非減免債権に該当しないので圧縮対象です。

10分の1～5分の1に圧縮が可能

個人再生した場合、債務総額を10分の1～5分の1に減額されるのが一般的です。

ただし個人再生後の債務総額は100万円以下にはならないことに留意する必要があります。

奨学金を個人再生する場合の注意点

奨学金は個人再生で債務圧縮できます。

しかしだからといって安易に手続を進めると、ほかの人に影響を及ぼす危険性があります。

例えば、奨学金の借入にあたって保証人をつけている場合、手続に伴う影響を考えないといけません。

とくに連帯保証人をつけている場合、注意が必要です。

連帯保証人は債務者と同じ債務を負っている扱いになるからです。

もし債務者が個人再生で債務額を圧縮した場合、連帯保証人に債権者は返済請求します。

しかも残債全額の返済を求めるので、金額によっては大きな迷惑をかけかねません。

救済制度を利用する方法も

奨学金制度の中には、返済不能になった人を対象にした救済措置を取っている場合もあります。

たとえば日本学生支援機構では、以下3つの救済措置を用意しています。

• 減額返還制度
• 返還期限猶予制度
• 返還免除

これらの救済措置を利用すれば、連帯保証人にも迷惑をかけずに済むかもしれません。

このような救済措置がないか、一度確認してみるといいでしょう。

まとめ

奨学金は個人再生によって、返済額を圧縮できますが連帯保証人をつけている場合、個人再生すると一括で残債の返還が求められます。

そのため連帯保証人に大きな迷惑をかけかねません。

返済が困難になっているなら、弁護士への相談がおすすめです。

法的観点から見て、個人再生含めどのような方法があなたにとって最善かアドバイスをしてくれます。